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新聞奨学生は実際どうなのか?体験談

私、諸所の事情で高校卒業後18-9歳の2年間新聞屋さんで働いていまして、うち2年目の後半半年は奨学金を貰って大学受験予備校に通っておりました。

働いていた販売所は「新聞奨学生」という制度を使っている若者ばかりでした。東京は学校が一杯あるのと、地方出身者にはこの制度はありがたい制度だと思います。

ちょっと気になって調べてみたのですけど、いま凄い事になってますね。
なんと、4年間500万(制度によって若干変動あり)まで奨学金支給(4年間勤務で返還不要)で、且つ個室無料利用(エアコン付き)、給料が約月15万、賞与年2回、4週を通じて6日休日、有給休暇10日・・・マジですか。しかも定期代補助まであって。(これは、朝・夕配達、集金、附帯業務全て行った場合)

>>毎日育英会  >>朝日奨学会  >>読売育英奨学会 >>サンケイ新聞奨学会 >>日本経済新聞育英奨学会

こりゃ、よほど人来ないのですね。こんなに待遇いいなら子供にやらせれば良かった、と、いうか、私にもし万が一の事があっても大丈夫だわ。

使うお金なんて、食事代(約3万天引き)に5万もあれば充分かと。(夜飲みに行けないしね。朝刊あるから・・)毎月7-8万貯金できますね。しかも、賞与まである。

ただ、休日は人がいなければ作れないので、代配と言われる区域を持たない人が複数いないと6日休日は難しいかな?私は最初の店では月4回休みありましたけど、次の店では良く人が辞めていた事もあって、休みは安定していませんでした。(ただ、そんなに気にしていませんでした。私にとってこの仕事はそんなにキツイ仕事ではなかったのですね。)

さて、実際の新聞配達はどうなのか?少々昔(1983-4年)ですが、あまり変わっていないと思います。

●新聞奨学生の仕事と学校の実際(私の実例(予備校生の場合)中野区・杉並区)
4時30分起床 配達準備
5時までに配達開始-7時までには終了。
7時-8時 賄いの朝食、学校準備
9時-12時 予備校(午前部だったので、予備校授業は午前中のみ。)
13時-16時くらい 自習室
17時-18時半 夕刊配達(夕刊は薄いので30分くらい早く終わる。)
18時半-19時 賄い夕食
19時-21時 近所の図書館で勉強
21時-21時半 翌日配達広告準備
21時半 お風呂(銭湯に行く。夕刊配るのが早かった時は銭湯を先に)
22時には就寝
※ま、これはかなり真面目な日々ではあります。規則正しい生活でした。都心に近い販売所だと大体こんなもんだと思います。本社に近い場所であればあるほど配達開始時間が遅いはずなので、時間を有効に使えます。
朝刊に2時間30分、夕刊1時間40分くらい?広告準備に2-30分くらい。一日の実働は4-5時間くらいかな?(慣れれば。)
土日日中3回は終日(10:00-19:00(初回))集金でした。私のいた販売所は集計をする人には出前食事OKにしてくれました。そんな感じで月間労働時間は配達日5時間、集金で20時間くらい?で計算すると、お、145時間(配達日25日の場合)か・・・結構多いかな。平行して何か行おうとすると、このくらいが限界なんでしょうね。

配達開始時間・配達時間は地区でかなり差があるようです。また、最近は部数が少なくて走行距離が長くバイク使っても4時間くらいかかる例を聞きました。奨学生を検討している人は事前に配達開始時間・配達時間の確認は重要だと思います。上記例なら何とか昼間の学校でも大丈夫だと思いますが、配達開始時間2:00配達終了時間6:30だとかなりキツイでしょう。私がいた販売所は女子がいたくらいなので、そんなにキツクはなかったのでしょう。(そういえば他社の販売所にも女子がいました。当時比較的近所に「宝田芸術学園」があって、そこに通う方でした。そういえば、みな、どうしてるだろう。)女子の奨学生がいる販売所もポイントだと思います。自転車で配達していて、女子がいる販売所が選べるといいですね。

●配達
慣れるまでは少々大変ですけど、慣れると勝手に体が動くようになります。
・到着した新聞に広告を挟みます。(朝刊配達準備に2-30分掛かります。夕刊は広告ないので5-10分くらいかな?)
・自転車に積んで配達区域へ。
・後はひたすら配達です。(約300-450部 朝刊2時間、夕刊1時間半くらいだったかな?)

●広告準備
毎日結構な広告がきます。それを新聞に挟みやすいように前日準備します。機械を使っているところもあります。機械はマジで楽でした。

●集金
不在がちな人に合えなくて、場合によっては3ヶ月とか溜まってしまう場合もありました。1ヶ月以内に取れない場合は集金人が一時立て替える方法だったので結構大変でした。2年目は団地を担当していて、一人暮らしと思われるおじいさん、おばあさんに可愛がってもらい、いつもおみやげ一杯貰って帰って来てたので、皆に羨ましいがられました。

●附帯業務
・順路帳作成 自分が休みの際には代配の人に配ってもらうので、毎月最新版を作成していました。
・拡張業務 自分の配達新聞部数を増やす努力を随時要求されます。交代読者は毎月いるのと、集金の際に延長契約を貰う事を習慣つければそんなに大変ではありません。契約内容に応じてインセンティブが貰えます。

※仕事はこんな感じ、一番大変なのは、たいした手当てが出ないのですけど、集金でしたね。配達しながら集金していた事もありました。

●メリット
・一日を長く使える。
・早寝早起きの習慣が付く。
・お客さんが自分の孫?のように可愛がってくれる。

●デメリット
・夕刊があるので、遅くても17時には戻ってなければならない。
・朝刊があるので、早く寝ないと翌日が大変。

●向いている人
・早起きが得意、というか苦にならない人。(これ私です。)
・決まった期間、自分で決めた事が出来る人。

●販売所には色んな人がいました
・2年間で3人くらい朝起こしにいったらいなくて・・・という(ようは夜逃げですね。)を見ました。
・集金した金額を持ち逃げしたひともいました。
・奨学生なのに、学校に行かなくなって、いつの間にか学校を辞めて専業になった人もいました。
・同じく、学校行かなくなって辞めて、ついでに販売所も辞めてという人もいました。
・生理が重い女の子が居て、休んでばかりいました。
・新聞休刊日(年間3,4回だったかな?夕刊と翌日の朝刊が休み。)良く販売所の人たちと遊びに行ったり、所内の旅行がありました。

新聞配達は仕事としては、そんなに大変ではないです。この仕事ができない人は、他の仕事も無理かと思います。

●検討されている方へ
一番おススメは朝刊配達のみです。夕刊がなければ、一日がもっと有効に使えます。集金は仕事の割には手当てが安価過ぎます。ただ、夕刊が無ければ飲んでしまう確率も上がるので、翌日起きれなくなるか・・・ま、ご注意ください。

朝刊だけにして、他のバイトも平行してこなすのが良いように思えます。(あまりないかな、朝刊のみは。サンケイ新聞は朝刊だけっぽいです。これはいいですね。ただサンケイは部数少ないので配達範囲がとても広いです。だから23区内でもバイクだと思います。)

配達範囲が狭いほうが早く配達が終わります。だから部数の多い読売、朝日は配達区域が狭いです、毎日は東京と併売しているところが多く、配達区域は朝日の倍くらいでした。日経は毎日の1.3倍くらい、サンケイは毎日の2.5区域くらいありました。私が居たのは杉並・中野の販売所でしたが、他もあまり変わらないと思います。

※ただ、4年間約500万の奨学金(もちろん返還不要(月々の給与から返還)、しかも通常は後払いなのに、新聞奨学金は先払いになる。)これに、通常給与が約15万+賞与、休日も6日。しかも、賄い付き、家賃はタダ、昔は風呂はなかったけど、シャワー付きの寮もありそう。

自分で出来たからですけど、慣れれば大変な仕事ではなかったです。ホント。

いや、チョッとビックリしました。お金ないけど進学したい人、学校を優先して遊びは我慢できる人はぜひ検討ください。4年間で遊びほうけていた人達に劇的に差をつけられます。奨学金問題も発生しません。しかもチョッと頑張れば4年間で300万くらい貯金もできそうです。

お金がない、なんて自分の環境を思わないで、高校卒業したら自分の力で人生を切り開けます。文系学生であれば問題なくできますよ。実際にそういう人を何人もみてきました。販売所にはホントに4年間(実際には予備校からなので5-6年間)行っていた人が複数いました。ホントに偉いと思います。所長からの信頼も厚く、責任者も兼ねてました。

あなたは-400万で返済期間25年毎月3万返還の仕事人生(奨学金返済ね)、負債金額0どころか+300万で仕事人生、どちらを選びますか?

この制度に助かっている販売所、高校卒業生は本当に多いです。ずっと続いているといいですね。

※この手の記事は少ないと思います。大体が嫌々やっている人が「新聞奨学生は止めとけ!」だと思いますが、確かに学校が17:00まであって課題ありだとキツイかな。ま、これも考え方次第ですよ。
こういう考え方もあると参考にされてください。






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2 Comments »

  • 新聞奨学生を40年前 に経験した50代男性です
    奨学生制度そのものは 経済的に進学が困難な場合は大変ありがたい制度だと思います 私も家庭の経済的理由で大学進学が難しい状況でしたので 新聞奨学生制度をして大学進学するしかない選択でした
    東北地方の高校出身で 東京の大学進学するためには 新聞奨学生制度だけが頼りでした
    ただ奨学生制度にも 多くの問題点もある事も事実です ブラックの新聞販売店が有ることもあり そのような販売店に配属になった場合は地獄のような生活が待っています
    私が最初に配属になった販売店かまさにブラック販売店でした 配達 集金 拡張業務 チラシ入れ すべてやりましたね とても勉強できる環境ではなく 思い切って新聞社を変えて
    新しい販売店に変更しました
     これが大正解の大正解でした
    学業優先にしてくれる販売店の所長
    販売店のメンバー 所長を含めて 慰安旅行など 本当に助けてもらいました 
    40年以上たった今でも 当時の所長さんにも
    感謝 感謝の気持ちです

    配属先の販売店の所長さんのやり方 考え方により 学生生活が 大きく左右されます

    思い切って販売店 新聞社を変える選択肢もある事を 知っていただきたいです
     私自身 新聞奨学生5年やり遂げ
    大学も無事に卒業する事ができました

    今の職場にも 新聞奨学生が新聞配達をやっているようで 見かけると いつも 頑張って下さいね と お声をかけております

    40年前の自分と 重なる自分が見えるので。

  • たけひろさん、コメントありがとうございます。承認遅くて大変失礼しました。
    私は2店経験ありますが、両方ともいいお店だったと思います。2店とも女子がいたくらいので、恐らくそんなにキツイお店ではなかったのではないかと思います。

    今は、販売部数も減り少々大変だと思いますが、奨学生には頑張って欲しいですね。


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